光の重要性

紫外線の作用

紫外線UVAによる光化学作用

人間を含め動物は、紫外線UVAの化学作用を利用して生きています。
紫外線が皮膚に当たることで、皮膚下で数百種類の生理活性物質(神経伝達物質とホルモンの中間的物質郡)ができています。この中で科学的に解明されているものは、すでに50種類に及びます。このさまざまな物質郡が、身体のさまざまな器官をコントロールする役割をしています。

※紫外線に当たらないと、ビタミンDをはじめとする身体に必要不可欠な光合成物質ができないため、身体にさまざまなな不調が現われていきます。

紫外線により皮膚下で光合成される代表的なホルモン
・ビタミンD3・ヒスタミン・キニン・プロスタグランジン・プラスミン、他

紫外線の作用を勘違いしていませんか?

紫外線には、化学作用があります。紫外線は化学物質を別の化学物質に変える作用があります。自然界や生物はこの作用を利用して、自分の身体の中にないものを紫外線の化学作用で創る訳ですが、 人間が作った合成化学物質には、反対に悪い影響を及ぼす結果になります。

例えば、排気ガスや工場から出る化学物質に紫外線が当たるとさらに有毒なものになり、光化学スモックとなります。また、化粧品や日焼け止めクリームなどの中に含まれる防腐剤、香料、油分、など様々な合成化学物質に反応して、シミや肌トラブルを起こす原因になります。
印刷物などが日に当たると色があせるのも、合成化学塗料が化学変化をしてしまうからです。
(紫外線が悪いのではなく、人間の作った人工産物に悪影響を及ぼすということです)

植物はどうでしょう? 野菜でも果物でも、紫外線に当たることで鮮やかな色を付け、さまざまな光化学成分を作り、おいしく実るのです。
現在、ポリフェノール、ベーターカロチンなどさまざまな食物成分が話題になりますが、このファイトケミカルと呼ばれる物質を作るのは、紫外線です。

太陽光線と紫外線、可視光線、赤外線の確認されている作用、臨床報告、研究結果
※特定の医療器等の効果を示すものではありません。

医学博士 宇都宮光明